任意整理選択の目安

任意整理は、債務者の手取収入から必要生活費を控除した返済可能額を基準に、3年
程度で返済計画をたてられるかがおおよその目安と言われています。

任意整理では、債権者が数社ある場合には、そのうちの1社でも和解に応じなければ
債務整理が進まず、やむなく破産や個人再生等他の方法を検討することになります。

また、任意整理の期間が長期になるとその間失業や転職あるいは病気や子どもの進学
等で収入の減少や予想外の費用を負担する可能性もあります。
そのため、一般的に返済期間が長ければ長いほど任意整理は困難と考えられますが、
3年を超える分割弁済も不可能ではありません。
経験上、ほとんどの債権者は60回5年以内であれば和解に応じてくれますし、中に
は120回10年で和解に応じたケースもあります。
債務者に、破産や個人再生では実現できない、どうしても長期の分割による任意整理
を選択せざるを得ない事情がある場合には債権者と交渉して長期分割弁済を実現して
います。

なお、相談者の中には、給与所得者の場合、ボーナスが支給されることを前提に任意
整理を進めようとする方がいます。しかし、ボーナスを当てにして返済計画を立てた
ものの、勤務先の経営状況が悪化して支給額が大幅に減少した場合、返済原資を確保
できずに任意整理は破綻するかもしれません。
やはり、任意整理は、月々の収入を基準に少し余裕をもって返済計画をたてるように
すべきです。

また、第三者の援助や同居の親族の収入を当てにした任意整理も破綻する可能性が高
いです。
基本は、債務者本人の支払能力の範囲で返済計画をたてること、それが無理なら破産
や個人再生等他の債務整理手続きを検討すべきです。

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